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新潟にてホタル生息整備参加しました



きれいな小川の写真に見えますが、これは、下水処理場の敷地内

です。私たちの得意とする微生物活性濾過技術は、水換え不要を

うたう水槽飼育だけではなく、野外の自然再生事業にも採用されて

います。

昨日のブログ文末にちょこっと報告しましたが、20〜22日の3日間を

作業期間として、事務局長赤井は、新潟県糸魚川市に出張していました。

糸魚川浄化センターは、下水処理場です。この処理水を場内(一部を

公園として一般開放しています)に流し、豊かなビオトープの創出や

ホタルの自然発生事業に取り組んでいます。

きれいな水を流してホタルを再生しようという試みは全国各地で行われ

ていますが、下水処理水でホタルを生息させようという試みは、

全国でもきわめて異例の取り組みです。

物理濾過、活性汚泥層による浄化を経た処理水は、まだうっすらと

黄色く、多量のチッ素等を含んでおり、ニオイもします。




これを、まず、7トン以上の微生物活性濾過材(みなさんにご案内

している「ブルカミア」と同じ当社特許の軟焼結土)を通水する

濾過槽を野外に設けて微生物濾過を行い、併せて、水草を繁茂させて

窒素やリン酸分を吸収します。

このあと、冒頭の写真のように、場内の公園に小川を整備して

流し、現在では、毎年、ヘイケボタルを大量に発生させることに

成功しています。このほかに、上の写真の沈殿池にて微生物浄化

した水を、外敵の入らないよう工夫し底床通水設備を整えた

別のネットドーム型施設内に流し、下の写真に示すような



18m区間の規模で、ゲンジボタルの定着発生を行っています。

ホタルの生息には、水質の浄化や安定のほか、水中で育つ幼虫が

さなぎになるために上陸する岸辺環境づくり、また、成虫が羽化

し産卵するための環境など、あらゆる要素が必要です。

この現地の整備にあたっては、東京都板橋区ホタル研究施設

が指導に当たっており、私たちの会社は、ホタル用の資材の

提供や、生育環境の調整や植生管理等のメンテナンスを

行っています。

ホタルの再生事業には、板橋区ホタル研究施設が採用して

いる弊社製品が多数使われました。



多機能バイオ用土です。ブルカミアと同様、水中部分の微生物活性

濾過と水質安定の機能を持っています。



蛍殖土(けいしょくど)です。コケ植物や豊かな植生を育成する

必要がある水際空間に適するよう調製した軟焼結土製品です。




これは、2年前の、ホタルドーム(上の写真)内部の状況です。

ゲンジボタルは、この年から、自然発生を続けています。

ゲンジボタルはヘイケボタルに比べ、発生条件が難しく外敵にも

弱いため、当面は、守られたドーム内部空間を中心に、発生を

見守ることになっています。今回は、このドーム内の環境を、

よりたくさんのゲンジボタルが安定して発生するようになる

ための改良工事です。

北海道十勝地域は、ヘイケボタルが大量に生息していた地域です。

水環境が変化し、きれいな水が流れていてもホタルが発生する

場所は、十勝管内にほとんどなくなってしまったのが現状です。

8年前から、十勝川温泉にある十勝が丘公園(ハナック広場の

ある公園)でも(下の写真)、私たちの濾材を採用してのホタル



再生が実施されていますが、近い将来、私たちのホタル再生の

経験や技術が、十勝の環境再生にもっともっと役立てるよう、

協力していきたいと考えています。


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