血まみれハバネロ奮闘記
先日新聞で辛味と言うのは味ではなく痛みだと載っていました。舌の甘みやすっぱ味など味を感じる部分での感覚ではなく、痛点で感じる痛みであるとなっていました。なるほどそう言われてみればそうかなぁとも思いますが。。。
少し前、出張で東北を廻ってきました。
その時立ち寄った青森の道の駅で「ハバネロ100円」とあったので青森でこういったものも生産してるんだなぁなどと感心しつつ、つい購入してしまいました。
小さなピーマンのような形状のハバネロは濃いオレンジ色で見るからに旨そうでした。十蔵は元来辛いものが好きでして、一応「辛い」、「デスソース」、「チリソース」、「唐辛子」などのキーワードにスバヤく反応する性格でもあります。
ハバネロはどうやって食べるのかなとネットでググってみると「けっして素手では触れないように」、「できればマスクをし、ゴーグルなどした方が無難」などと書かれていました。そんなに危険なモノなのか。ワタシは一応ゴム手袋などを付けましたが、マスクやゴーグルなどは無視しました。そうして、インド、パキスタン料理店に備えてあるピクルスのようなものを作ろうと思い甘酢漬けにしようとくわだてました。
台所で調理を始めると、茶の間の方で家族が急にせき込み始めました。「なんだなんだイッタイ何をやっているんだ?」と騒ぎが大きくなり(と言っても家族だけですが)続いてワタシもせき込み、眼を開けていられなくなりました。少しばかりワタシは感覚が鈍いようです。
ハバネロを切るとどうやらガスのようなものが噴き出すということがわかりました。あわてて換気扇を入れてから、玉ねぎスライスを加え、砂糖、塩、黒胡椒、白ワイン、酢など適当にぶち込みビンに漬け込みました。2〜3日してふたを開けると毒ガスというか、いい香りながら危ない感じのガスを放っていました。試しに、玉ねぎのほうをかじってみると、一瞬にしてファイヤードラゴン。それはそれは恐ろしいほど、身もだえする辛さでした。そばにいる人がワタシの姿を見たらきっと炎を吹いているのが見えたでしょう。
「これは人の食うものではない」急速に意識が遠のいてゆきそうな中で、とっさに防衛反応が目覚めました。まさに生命の神秘、人体のマクロファージと言ったところでしょうか(んな大げさなぁ)。
で、次に取った行動は作業用のゴーグルをして、息を止めハバネロをみじん切りにしてとプロシュットにグレープシードオイルをかけ、めちゃまぜにして漬け込んでしまうというものでした。みじん切りのハバネロと玉ねぎを少しばかりふやけたプロシュットに包んで食べる、これがたまらなく旨いのです。<写真>あのとてつもない辛さを間接的に利用させて頂くという、まあちょっと逃げ腰ながらも、ズルい方法で事なきを得ました。
ただ、一度に食べる量といえば2mm角ほどのかけらニ〜三粒で十分なので2カ月近く経つ今でも一向に減る気配がありません。
家族は近づこうともせず、忌々しいものとして忌み嫌っています。
投稿者:帯ナビスタッフブログ | 十蔵 | 投稿日:2010-12-15 10:53:44 | コメント ( 0 )