見て体験できる楽しい店づくり&グッピーの上手な殖やしかた。
見るものがたくさんあって、なかなか見られなかったものも多数そろえて
あって、毎日変化があって、で、疲れたらちょっと座れる場所があって。
そんな小さな大自然の店。楽しい体験もいっぱいです。
写真は、私たちの会社が3年前に静岡県で運営したスキンケア
フィッシュの3日間イベントでの写真です。写真にあるように、
私たち得意の「ブルカミア」濾過を導入し、とても綺麗な水で
イベントを行ったところ、老若男女を問わず、大人気のイベントに
なりました。現在帯広の私たちの店内では、ここまで行うことは
できませんが、小さな水槽で、手をつけてスキンケアフィッシュの
体験が楽しめるようになっています。採用している、
珍しい「ガラ・セイロネンシス」という魚は、スキンケアフィッシュ
の仲間の中でも、特に効果の高い、現在、よそではまったく流通して
いない珍しい種類です。私たち環境ホタル塾「小さな大自然の店」
では、このスキンケアフィッシュのレンタル事業も行っており、
帯広周辺では2カ所の健康系サロンに協力して、本格的な足の
角質除去と魚によるスキンケアマッサージのサービスを実施
しています。
さて、写真は、オレンジグラス・グッピーです。グッピーは草花で
いえばパンジーのように、ヒレが大きく広がる色とりどりの品種が
作り出され、飼いやすく、ポピュラーな熱帯魚です。この写真では、
色の出たオス達が、透明なヒレのメスにアプローチしています。
グッピーは、子どもを産ませて殖やして楽しめる魚であることが、
初心者にも受け入れられ人気が高い理由になっています。
きのうもレポートしましたが、水草を少し多めに入れた水槽では、
親と一緒に子どももそのまま育てて飼うことができます。この
グッピーについて、ちまたではいろいろな情報が氾濫していますが、
中には事実誤認や勘違いも多くあるので、手短に、飼育繁殖が
誰にでも上手にできるコツを、本日はご紹介しましょう。
1)綺麗なグッピーを育てるには
せっかく子どもが生まれるのですから、よりキレイなグッピーが
育てば嬉しいことです。グッピーはヒレのかたちや色彩が、
厳密には1尾ずつ異なっています。この中には、親に比べて、
大して鮮やかでもなく、またさほどヒレも伸びない子どもたちも
生まれてきます。これを上手に選別していけば、より綺麗な
グッピーにしていくことも難しくありません。この「選び残し」
という作業が、美しいグッピーを育てる上でもっとも大切な
コツです。グッピー情報を調べると、異品種どうしを掛け合わせる
経過がたくさん氾濫していますが、絵の具を適当に混ぜ合わせて
しまうのと同じように、異なったグッピーを混ぜ合わせてしまうと、
装飾水槽としてはとてもきれいですが、黒ずんだ灰色のグッピー
たちがたくさん生まれてしまいます。水彩絵の具の筆の洗い水が、
3色以上の色が混ざったとたんに、くすんだ灰色になってしまう
経験を誰しも小学生時代に経験したとおりです。
幸い、小さな大自然の店では、しっかりと系統繁殖した、混ざり気
のない有名作者(ブリーダー)による品種ばかりを扱っています。
世の中では、雑交を重ねてあまり良い子どもが生まれないグッピーも
多数流通していますので、キレイなグッピーを育ててみたい場合は、
どうか、小さな大自然の店で安心な系統をお買い求めください。
2)グッピーのエサ
メーカー製のグッピーエサの中には、動物性のエサ、中でも原料費の
安い魚粉(フィッシュミール)に偏った原料費のものが多くあります。
リン分が過多で付着ゴケの出やすい原因になるほか、野菜質が不足
しがちになります。
グッピーやビーシュリンプなど、天然では、食べるえさの中で植物質が
7割近くを占めている種類では、市販のフィッシュミール中心のエサ
では、長期間、健康に飼うことはできません。私たちは、自社開発の
カクテル7nグッピー用という、野菜質を豊富に含んだエサで、
グッピーを健康に育てています。
3)グッピーの奇形を出さない方法
グッピーには、脊椎湾曲奇形が出ることがありますが、北海道では、
真夏にしか体験しません。グッピーは22〜28℃の間でよく
繁殖しますが、卵内発育の後期に、左右の脊椎に栄養を行き渡らせる
毛細血管に、内部酸欠を起こしやすい時期があり、この時に、
27℃以上の高温条件だと、脊椎湾曲(背曲がり奇形)が出現
します。特に31℃以上の実験では、半数以上が背曲がり奇形と
なって生まれてきます。ベテランやプロの中にも、背曲がり奇形を
見て近親交配の悪影響と決めつける方がいますが、間違えです。
ほんとうの近親交配の悪影響は、10尾以下で何世代も繁殖し
続けた場合に起こりますが、成長不全、病弱、短命、各種奇形、
その他様々な遺伝子異常が出現しますので、背曲がりが何尾か
出たのだけを見て近親交配と断言するのはまず誤りと思った方が
正解です。
4)アルビノグッピーは飼いにくくありません
上の写真は、RREAブルーグラスグッピーです。
次のこの写真は、RREAネオンタキシードグッピーです。
RREAっていうのは、リアル・レッド・アイ・アルビノの略で、
1930年にDr.Abbsが最初に発表して世界に普及した
アルビノ・グッピーの系統が、やや暗い赤ワイン色の目の魚だった
ため、のちに出現した、明るい赤色の目の遺伝子を取り込んだ品種には、
RREAと名前がつく形が普及しています。これは、グッピー界に
多大な功績を残し若くして亡くなった故・筒井良樹氏が
共通名として提唱したのが始まりのようですが、現在では、たとえば
イギリスのグッピーのホームページでもRREAと品種紹介で書かれ
ていて、世界共通語になりつつあるようです。
ところで、アルビノの生きものは弱いとかって、聞いたことはありません
でしょうか。理由はなんでしょう。
目が赤くなることでよく知られているアルビノ遺伝子ですが、
これは黒色色素細胞形成不全という劣性突然変異のことです。
この遺伝子突然変異が起こった場合、様々な生理異常も同時に
起こることが多いため、一般に、アルビノというと弱体とか
繁殖しづらいというのは、必ずしも誤った認識ではありません。
ただし、アルビノのすべてが弱体遺伝子を同時に持っている
わけではありません。多くの人たちが、赤目の飼いウサギや、
白コリドラスがとても丈夫であることを知っていますし、
アルビノ個体でも、その後の系統繁殖の中で、弱性遺伝子を
受け継がない改良が行われています。ですから安心して、
RREA系のグッピーを飼って繁殖できるのです。問題は
むしろ飼育環境のほうです。
自然界で、野生生物は、黒色色素細胞によって、有害な紫外線
などが体内に直接照射されて細胞や脳など内分泌系の異常を
起こさないようにからだを守っています。アルビノ個体では、
この黒色色素細胞がないため、光線はカンタンに体内にも到達
してしまいます。アルビノグッピーを飼う場合には、メタハラ
ライトなどの極端な強力照明を点けると、体調や繁殖生理などに
異常を起こしやすくなります。一般蛍光灯照明などであれば、
さほど問題を起こさなくて済みますので、強い光線にだけ、
注意して飼えば、上手にアルビノグッピーも飼育繁殖が、通常
品種と同じように安心して行えます。
投稿者:熱帯魚 水草 帯広 環境ホタル塾 ブログ | 投稿日:2010-03-14 03:27:39